日本のパスポートの歴史
実は、「旅券(パスポート)」が
「旅券」として正式な名称として決まったのは、
1878年からなんです!
それまで、幕末から明治初期にかけては、
特別決まった名称はありませんでした。
そのため、印章・旅切手・印鑑・免状など
色んな呼び方がされていました。
1866年4月から江戸幕府は、
庶民に海外留学生や商人の為の
海外渡航を許可しました。
そして、「旅券(パスポート)」発給の第一号は、
1866年11月23日隅田川浪五郎という方が実現しました!
(外務省の外交史料館で当時の旅券を見る事が出来ます)
浪五郎さんは江戸時代の手品師で、
「日本帝国一座」と言う曲芸団を率いて、
アメリカやパリ万博での海外公演をする為に海外渡航をしたようです。
当時の「旅券(パスポート)」には、
年齢・身長と共に、鼻高キ方・面細長方・・・
等の、人相が記載されていました。
なぜなら当時の「旅券(パスポート)」には、
写真が付いていなかったからです!
そして、旅券の末尾にはこのようにあります。
「この書面の者は、アメリカ合衆国に行き、
香具(大道芸人)として渡世(芸人稼業での生活)を送る為、
渡航したいと願い出たので許可を出す。
各国の役人様方、旅行中支障のない様
事故の無い様に保護して下さい。」
この様に、今のパスポートとは
程遠い物だった様です。